体験談1　胸椎黄色靭帯骨化症、６０歳、男性 診断　胸椎黄色靭帯骨化症 住所　釧路市 経過 あの手術から間もなく3ヶ月が経過しようとしています。 術後の定期検診でも順調に回復していますとの先生の言葉に、つい数ヶ月まで抱えていた不安感や悲壮感が、嘘のような毎日を過ごしております。 こうした日々が迎えられたのも、井須部長先生の卓越した手術技量と、看護師のみなさんの熱心な看護、そしてリハビリの先生の指導のお蔭と感謝しているところです。 私が、「黄色靭帯骨化症」という極めて珍しい病気に悩まされ始めたのは、昨年の９月ころでした。両腿の灼熱感から始まり、歩行時に脱力感を感じるようになって、腰痛と思い、１１月に釧路労災病院の脳神経外科を受診しました。 　一般的には腰や足の疾患は整形外科を受診するのでしょうが、私は知人やホームページを通じて井須先生の業績を知っていたので、迷わず脳神経外科を受診し、井須先生を指名しました。診断結果は直ぐに出て、この病気の治療法は手術以外にないとのこと。私は当然先生から「○日に手術をします。」という治療方針が示されるものと思いました。」 　しかし、先生から出たのは、「脊柱・脊髄手術は専門医が行っても決して安全な手術ではありません、また、手術の是非を決めるのは本人と家族です。」との言葉でした。 　これまで入院・手術経験の無い私は、治療方針は専門家である医師が決め、患者はそれを当然受け入れるべきものと思っていたので、先生の言葉に何かしら違和感を感じました。その時は、幸い重篤な症状も無かったことから、手術を受ける決断がつかず、当分、経過をみることにしていただきました。 　しかし、それも新年を迎える頃には症状が急速に悪化して、杖なしには歩行が困難となってしまったことから、先生の示された手術の難度、リスク、合併症、術後の回復等について家族とも何度も相談の上、自ら決断して４月２０日に4時間余の手術をしていただきました。 　勿論、先生の手術の手腕に寄る部分が大きいのですが、それに加えて自ら手術を決断し術後の結果を受け入れる気持ちが持てたこと、そして、どのような結果であっても全力で回復に努める決意をしていたことが幸いしたのか、術後の経過も良く予定通り2週間で退院し、翌日からは勤務にも復帰でき、この3月には定年退職を迎えることができました。 　現在は、定期的にリハビリを受診し完全回復に努めていますが、杖からも離れ、歩行も平常に近くなり、リハビリの先生にも驚かれるほどの回復ぶりとなっています。 　今、こうした経験を通じて思うことは、まずは正確な情報で最適の医師・病院を選択すること、次に医師と病気の情報を共有し信頼関係を構築すること、そして患者自らが手術を決断し、病気と闘う気持ちをシッカリと持つことが大切であると考えております。 私のこの経験が、多少なりともこれを読まれた皆さんのお役にたてば幸いです。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　▲この画面の上へ